手彩色絵葉書について

白黒絵葉書に彩色された物を手彩色絵葉書、通称手彩と言います。
モチーフは風景、美人、風俗の写真やデザインと写真がコラージュされたもの等があります。着色は専門業者が流れ作業で行うも微妙に色バランスや絵付け方法が違ったりで一品毎の手作りの味わいがあります。
例えば美人の着物、建物壁面の色はあくまでも創造の色であり現実の色ではない、にも拘らず立体感があり、雨上がりの澄んだ空気の風景が現れ、超現実の世界に導いてくれる。着物などで全く違う着色のものがあり、同じ図柄で2度楽しむ事も出来ます。また手彩は同じ絵柄で白黒絵葉書もあり、国内向けの廉価な白黒と外国人向の手彩が平行して販売されました。
浮世絵の価値を外人が見出したように外国からの里帰りの手彩が多く見られます。地区別では居留地の有る神戸、横浜、長崎の順で多く新潟、函館は白黒は多いが手彩は稀有です。居留地以外では東京、大阪、京都の順に多く見られます。美人は当時社会的に地位が高かった著名芸者等がブロマイドとしてもてはやされていました。
手彩の原点である写真は古く幕末のベアト・上野彦馬・下岡蓮杖に始まります。明治中期から後期にかけては小川一真等の量産時代に入り明治33年認可の私製絵葉書につながります。古い写真カラー製版は網点が目立ち解像度も悪く絵葉書への興味は半減・・・。
今一度色付けしている職人技の世界を覗いて見たいものです。

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